シン・エヴァンゲリオンについて限界オタクより、ふざけんなよ。

ネタバレあり

見たきた

火曜の夜にレイトショーで見てきました。ちょっと時間できたから書く。 みんな賞賛しとるけどどうやら私はだめだった。駄作やろ?っておじさんは思っているよ!

感想についてはこの人が全部言ってくれてる。文章うまいなぁ。 nuryouguda.hatenablog.com

呪いについてはこの人が全部言ってくれてる。文章うまいなぁ。 note.com ※雑文もきちんと読む方が良いです。古参の呪い/期待は新劇場版から入ったガキどもとは深刻度が違うのよ・・・

限界LASなところの私については

acid-bakery.com

で言ってくれてる 。文章うまいなぁ。 そもそも破で綾波さんに拘っていたシンジさんがアスカさんに「好きだった」と言っても嘘っぽさしかない、ということを書き添えておきます。旧エヴァは間違いなくLASでしたが新劇場版はLASではないですね。もう知らんわ。

感想

上映中はスクリーンに現れるクソの連続に空笑いを抑えるのに必死でした。横の人、笑い声が盛れてたらごめんね?お風呂入って「ポカポカする」じゃねぇよ。超かっこよかったSFアニメーションどこ行ったんだよ?なんでこんな簡単にシンジくん立ち直るんだよ。立ち直れたら苦労してねぇよ。あー、今の子は立ち直れるのかもね。90年代に思春期だった俺らなら立ち直れるのは嘘っぽいけど今の子等の人間強度なら立ち直れるのはリアルなのかもね。今の若者すごいからねぇ?CGちょっとしょぼすぎませんかね。序だったかのあのカッコ良いビルせりあがりを作ったお前らどこいったん?あの大写しの綾波とかマネキンの行進とか笑わせにきてるでしょ。。つーか、ミサトと加持さんは人類の存亡をかけたあの大事な時期になに子供できる可能性があることやってんの?危機感なさすぎでは?使徒せめて来るときに産休とるつもりやったん?バカかな?シンジくんがゲンドウお父さんを「ちゃんと父親しろ!」って殴ってれば綺麗に終わった気がする。あのゲンドウの独白はもう知ってるので蛇足感あるなぁ。なんか全体的にやっつけ仕事感が漂っている。冬月先生がご存命中だったのはよかった。

エヴァンゲリオンに魂を持っていかれた四半世紀だったがおしまい。旧劇までで培ってきた神話感がなくなって一つのコンテンツになりました。特定の人たちにとっては人生のよりどころというか、エンタメ以上の何かだった。エヴァが完結するまで死ねない、と自分を鼓舞して頑張った夜がいくつあったことか。庵野が旧エヴァが提示したテーマが私たちにとってシリアスで、その結論を知りたかった。

「現実で結婚して、子供作って他人と普通に生きていけ」

いや、それができたら苦しんでねぇよ。ふざけんな。エヴァンゲリオンのテーマは「他人との不可能性をどうやって乗り越えていくか?」というところだったと思うんだよね。旧エヴァのシンジやシンのゲンドウさんみたいな人間は[Beautiful World]がかかりながら死んだり社会から退場するか自己変革せよってことですか?多様性として受け入れられないの?え?は!?シロクマ先生あたりの見解を聞きたい。「ちゃんとした大人の振る舞い」ができないから困ってるんだけども。庵野は哲学者でも社会学者でもないけれども文学者が人間の新たな側面を見出して社会を変えるということだってあるわけで。庵野には期待してた。夢見てた。

結局、他人に勝手に期待して勝手に失望している怒ってるの今であり、

庵野「俺は結婚で救われたし金持ちになったのでお前らのことは知らん [終劇]」

ということなんでしょう。え?どうしよ?どうしようね?どうしたら良いのだろうね?金のないキモい限界オタクおっさんであるところの俺らはどうしたらええねん?滅びるしかないのかね?いや、そうなんだろうけどね・・・。折り合いつけて生きていければ悩んでねぇよ。ていうか庵野さんよ、なんで新劇場版始めたんよ。金欲しかっただけかよ。旧劇場版エヴァで終わった状態から折り合いつけて俺らなんとか生きてたんやぞ。ほんまふざけんなよ。。この仕打ちかよ。俺ら今ひでぇ有様だよ。

20世紀末のあの時代に生まれたあの作品が持っていたシリアスさは時代が変わって今では無力化されているんでしょうね。シリアスさを失ったというか、時代が変わったんだな、と思います。

というわけで

エヴァンゲリオンは終わりました。エヴァンゲリオンに委ねていた生き方に関する色々についてはエヴァンゲリオンは私に適用できる答えを提示してくれなかったのでこれからは自分で見つけて生きていかねばなりません。こういうことは他人に頼るものではないのでしょう。自分と世界と他人については自分なりの見方を自分で見つける必要がある。つら。そりゃ宗教がはやるわけですなー、辛いもんなこの作業。新劇場版で思春期再起動みたいな10数年でしたが、おしまいです。お疲れ様でした。思春期にシリアスだった問題もおっさんになると日々の忙しさのおかげて忘れていられます。私はどっかの文学の大学教授が「生きる意味とか考えてたら死ぬからね」、と言っていましたのでシリアスな実存に関する問題については専門で研究して下さっている方に一旦お任せしようとお思います。それでも生きていけますので。私は日常の営為を続けて参ります。

エヴァンゲリオン新劇場版なんてなかった」(虚無)

エヴァは旧劇で終わっていた」(事実)。

エヴァに出会わなければもっとましな人生送れてた」(確信)*1

庵野まじふざけんな(感想)。

*1:ちなみに我が家では妻からエヴァは有害コンテンツ指定を受けており、リビングで再生したり娘に見せることを禁止されています